生活習慣病について

生活習慣病

生活習慣病とは、 その名の通り、ふだんの生活習慣が、発症や進行に深く関わっています。高血圧症・脂質異常症・糖尿病・肥満が代表的なものです。生活習慣病は、動脈硬化をもたらします。動脈硬化とは、動脈が硬くなり弾力性を失ってしまうことです。血管壁にコレステロールなどがたまり、血液の流れが悪くなります。さらに重症になると、血栓がつまって、血管を完全にふさいでしまい、血栓塞栓症(梗塞)を起こします。

高血圧・脂質異常症・糖尿病では自覚症状がほとんどないまま、体の中で動脈硬化が静かに進行します。そのまま病気に気づかずに、また気づいても治療をせずに放っておくと、ある日突然、心筋梗塞や脳卒中などが起こり、取り返しのつかないことになりかねません。

健診などで高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満を指摘された時は、早めに医療機関を受診し相談してください。


高血圧症

高血圧とは、安静時の血圧が常に正常値よりも高い状態をいいます。日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2014」では、成人の正常域血圧を140/90未満としております。高血圧になると、血管に常に高い圧力がかかるため、血管の内壁が傷つき、柔軟性がなくなり固くなり、動脈硬化を起こします。高血圧の状態を放置していると、動脈硬化を進展させ、脳卒中や心疾患、腎臓病などの重大な病気につながります。

高血圧は、あまり自覚症状がないため、気づかないうちに進行し、ある日突然脳卒中や心筋梗塞を起こすこともあり、サイレントキラーとも呼ばれています。こうならない様に、健診などで高血圧を指摘された時は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

高血圧症には、二次性高血圧と本態性高血圧があります。

二次性高血圧腫瘍や腎動脈狭窄などにより血圧を上げるホルモンが分泌されることによって起こる高血圧のことです。血管拡張術や手術による腫瘍摘出などで高血圧が改善する場合があります。早めの診断が大事です。

本態性高血圧二次性高血圧が否定された場合の高血圧のことです。主に加齢や遺伝、生活習慣によるものが挙げられます。減塩などの食生活の改善や禁煙、適度な運動など生活習慣の見直しが必要です。これでも血圧が改善しない場合は内服薬を開始します。

脂質異常症

脂質異常症は、血液中のコレステロールや中性脂肪が高い状態のことをいいます。脂質異常症を放置していると、血管壁にコレステロールがたまり、血管内腔が狭くなり、血栓塞栓症などを引き起こす可能性が高くなるので注意が必要です。

特にLDL(悪玉)コレステロールが高い、もしくはHDL(善玉)コレステロールが低い場合は、動脈硬化を進行させ、脳卒中や心筋梗塞などを起こす可能性があります。

脂質異常症には特別な自覚症状がないため、治療の必要性を感じない方も多いようです。検診でコレステロール、中性脂肪の値が高い場合は、自覚症状がなくても放置せず、医療機関を受診するようにしましょう。

基本は食事療法、運動療法です。毎日の食生活の見直しを行い、適度な運動を心掛けましょう。それでも改善しない場合は内服治療を行います。

糖尿病

糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度が高い状態が持続している状態のことをいいます。毎日の食事で摂取される炭水化物は、小腸でブドウ糖に分解されて血液の中に吸収されます。血糖値を調節しているのがインスリンというホルモンであり、インスリンの量が少なかったり、インスリンの働きが悪くなると高血糖状態となり、糖尿病となります。血糖値が高くても、最初のうちは症状を感じることはありませんが、高血糖状態が続くとのどの渇き、疲労感、多尿、頻尿などの症状が現れるようになります。次第に全身の血管や神経が傷害され、糖尿病三大合併症の網膜症、腎症、末梢神経障害が起こります。この三大合併症は治す事ができず、血糖値のコントロールで進行を遅らせることしかできません。それ以外にも動脈硬化を進行させ、脳卒中、心筋梗塞、足の壊疽(閉塞性動脈硬化症)を引き起こす原因となります。

治療の基本は食事療法と運動療法です。健康診断で血糖値が高かったり、糖尿病が疑われたときは、早めに医療機関を受診しましょう。

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